アニメ「鬼滅の刃」の2期制作が決定したことで注目されているキャラがいます。
- 鬼殺隊で一番ド派手な音柱・宇髄天元
- 二人で一つの兄妹鬼こと上弦の陸・堕姫&妓夫太郎
もうひとり。
そう、「もしかして登場するのでは?」と囁かれている「鬼」
上弦の弐・童磨です。
本記事では、童磨の知られざる半生を振り返りつつ、以下について考察します。
- 童磨が鬼になった理由
- 「万世極楽教(ばんせいごくらくきょう)」のモデルとなる宗教
- 童磨が教祖とされた理由
この記事を読めば、童磨の健気さや儚さを感じ取れるかもしれません。
記事を読んだ後、ぜひ「鬼滅の刃」を見直してみてください。
【関連記事】鬼滅の刃アニメ2期はいつから?どこまで?遊郭編では宇髄天元が大活躍!
【関連記事】鬼滅の刃アニメ3期はいつから?原作のどこまで?【最終章・無限城編】
上弦の弐・童磨とは
鬼舞辻無惨の直属の部下「十二鬼月」の内の一人であり、それぞれ上弦・下弦合わせて十二人いる中で「上弦の弐」の座を得ている鬼。
その正体は、なんと「万世極楽教」という宗教団体の教祖。
アニメ化に際し、上弦の陸・堕姫&妓夫太郎を鬼にしたシーンでの登場が期待されています。
十二鬼月の座 | 上弦の弐 |
年齢 | 133歳以上200歳未満 |
身長 | 187cm |
体重 | 86kg |
キャラクターボイス(CV) | – |
趣味 | 酒風呂/水煙管(煙草)/舞踊 |
無惨さまからの評価 | 強い執着や渇望の無い者は鬼として 進化しないため「あんまり好きじゃない」 |
「入れ替わりの血戦」で
上弦の陸から弐へ
昇格した数少ない鬼
【童磨の血鬼術】
- 冷気発生
- 粉凍り(こなごおり)
- 蓮葉氷(はすはごおり)
- 蔓蓮華(つるれんげ)
- 枯園垂り(かれそのしづり)
- 凍て曇(いてぐもり)
- 寒烈の白姫(かんれつのしらひめ)
- 冬ざれ氷柱(ふゆざれつらら)
- 散り蓮華(ちりれんげ)
- 結晶ノ御子(けっしょうのみこ)
- 霧氷・睡蓮菩薩(むひょう・すいれんぼさつ)
童磨はなぜ鬼になった?<鬼化の理由を考察>
実は、童磨が鬼になった理由について、作中ではっきりと明かされているわけではありません。
このため、断片的な根拠を拾いながら考察していきます。
もともと童磨は、『自称・とても優しい心の持ち主』のようです。
俺は子供の頃から優しかったし賢かった
可哀想な人たちをいつだって助けてあげたし
幸せにしてあげた
それが俺の使命だから
(引用元:鬼滅の刃16巻142話172ページ)
悩める人々の気持ちを慮り、嘆きに
耳を傾けてあげることで、実際に
救われる人もいたのでしょう。
童磨は教祖に祭り上げただけの幼い子どもの”まま”
しかし、当の本人には教祖としての素質などまるでありません。
目の前で「苦しい、辛い」と嘆きながら土下座をする大人の姿に戸惑うだけ。
現実との落差に諦観し、哀れんで泣くことしかできませんでした。
初めは よってたかって崇められ祈られ
流石に困ってしまった
子供相手に泣きながら
苦しい辛いどうしたらいいと言ってくる大人に
(中略)
どうか極楽に導いて欲しいと頭を下げられた
俺は泣いた
可哀想に
極楽なんて存在しないんだよ
人間が妄想して創作したお伽話なんだよ
(引用元:鬼滅の刃16巻142話174ページ)
ただ、周囲の大人が都合よく
教祖に祭り上げただけの
幼い子供だったのです。
普通の宗教なら、救済されるために取る行動は以下のような何らかの行為であることがほとんどです。
- 念仏を唱える
- 礼拝を行う
- 修行
しかし、「万世極楽教」では「教祖である童磨に喰われること」が信者にとって最高の救済になるようです。
俺が喰った人は皆そうだよ 救われてる
もう苦しくない つらくもない
俺の体の一部になって幸せだよ
(引用元:鬼滅の刃18巻159話158ページ)
童磨が幼いころに感じていた「極楽なんて存在しない」という気持ち。
一方で、この感覚を覆すような「俺が喰った人は救われてる」という発言。
これは、自分の行為を
正当化するためのこじつけ
にも受け取れます。
童磨には「能動的」感情が欠落している
童磨には、「悲しい」、「悔しい」というような、いわゆる「能動的」感情は備わっていませんでした。
しかし、相手を憐れんだり、信者の考えに戸惑ったりするような、いわゆる「受動的」感情は抱くことができていたようです。
また、以下の回顧から「人間の感情」というものが理解できず、「何も感じることができなかった」ことに後悔しているようにも見えます。
悲しいとか寂しいとか ほんの一瞬も感じなかった
二十歳の時に鬼にして貰って
百年以上生きたけど 結局
人間の感情というものは俺にとって
他所事の 夢幻だったなあ
(引用元:鬼滅の刃19巻163話56ページ)
童磨が鬼になった理由
ここまで断片的ではありますが、童磨には以下の要素があることを考察してきました。
- 「極楽なんて存在しない」→「俺が喰った人は救われてる」という変化
- 人間の感情が理解できないことへの後悔
上記から童磨が鬼になった理由は、以下2つの理由があるように思います。
- 鬼化して人間を食べることが救済方法であると考えた
- 人間の感情を知りたかった
順番に深堀りしていきます。
鬼になった理由:鬼化して喰うことが救済方法だと考えたから
過去の経緯から童磨は「信者たちを救済してあげる方法」をずっと模索していたと考えられます。
なぜなら、自称「優しく賢い教祖」であり、常に「可哀想な人たちを幸せにしてあげることが使命」だったから。
ご存知の通り、鬼になれば人を食べられるようになります。
「悲しい」、「悔しい」という「能動的」な感情を持ち合わせない自分と生きれば、もうそんなことを感じることはなくなる、と考えたわけです。
その結果、ついに二十歳で鬼になることが叶います。
念願の「喰うことで体の一部とする(=幸福にしてあげる)」ことができるようになったのです。
鬼になったことでついに「救済方法」を確立した童磨。
ある意味、両親が作った
「万世極楽教」の教祖を立派に
つとめていたと言えます。
鬼化した理由:童磨にとっては”夢幻の”人間の感情を知りたかったから
そして、もうひとつ。
以下のセリフより、もしかしたら、心のどこかで「人間を食えば、人の感情がわかるようになるかもしれない」と考えたためではないでしょうか。
結局
人間の感情というものは俺にとって
他所事の 夢幻だったなあ
「信者たちを救済する」という親の言いつけを守り、知らないものを知りたいと思う”子どもの鬼”
これが童磨の正体ではないでしょうか。
童磨の名前の由来と照らし合わせても納得がいく
童磨が鬼になった理由を考察してきました。
実は、「童磨」という名前からも本考察は裏付けられると考えています。
【漢字の意味】
童:子ども/横暴な人
磨:物事に励むこと
上記の通り、子どものように横暴なほど純粋な考え方で、「人の救済方法」を追求していた彼にピッタリの名前です。
万世極楽教(ばんせいごくらくきょう)のモデルとなった宗教
童磨を教祖とする『万世極楽教(ばんせいごくらくきょう)』。
そもそも、どういった宗教なのでしょうか。
万世極楽教の教え | 「穏やかな気持ちで楽しく生きること。 つらいことや苦しいことはしなくていい、 する必要はない」 |
信者の数 | 250名 |
万世極楽教についてわかって
いるのはこれくらいで大部分が
謎に包まれています。
子供相手に泣きながら
苦しい辛いどうしたらいいと言ってくる大人に
(中略)
欠伸の出るような身の上話をした後
どうか極楽に導いて欲しいと頭を下げられた
(引用元:鬼滅の刃16巻142話174ページ)
十七・八くらいの女の子が赤ん坊抱いて来たなぁ
旦那が殴るんだって 毎日 姑にも毎日いじめられて
俺がつくった極楽教は そういう可哀想な人を
保護してあげていたからね
(引用元:鬼滅の刃18巻160話178ページ)
これらの描写からおそらくは童磨のいた宗教施設は「駆け込み寺」のような扱いだったと考えられます。
鬼滅の刃の舞台である大正時代まで、童磨は「鬼となってからおよそ百年以上生きた」と言っていました。
逆算すると、駆け込み寺が
出現し始めた江戸時代
ごろと年号も一致します。
また、「万世極楽教」は童磨の両親によって立ち上げられた宗教ということもわかっています。
俺の親の頭の鈍さは絶望的だった
そうでなければ極楽教などという
つまらない宗教作れないけど
(引用元:鬼滅の刃16巻142話173ページ)
元ネタになっている宗教があるのかどうか調べてみました。
しかし、「子供を教祖にした駆け込み寺の要素を持つ宗教」は存在しないようです。
万世極楽教(ばんせいごくらくきょう)に近いカルト集団
ただ、強いて言うなら以下のイスラエルのカルト集団が近いように思います。
グループの女性たちは容疑者をメシア(救世主)として崇拝し、一夫多妻制の「妻」となって性的交渉をもち、リーダーの子どもたちを育てていた。
(中略)
彼の「ハーレム」はかなり以前から注目を浴びていたが、警察は彼を実際に逮捕に持ち込むのに10年以上もかかった。女性たちは洗脳状態で、自らの意思でとどまっていると主張した(後略)。
(引用元:http://tocana.jp/2015/09/post_7223.html)
このカルト集団も童磨と同様に、
貧困女性を囲って同じ屋敷の中に
住まわせ、軟禁状態にしていました。
ただ、万世極楽教と異なる点は、童磨が信者たちを「喰らうこと」によって”救う”という部分。
以上から、童磨が教祖をつとめていた『万世極楽教』のモデルになる宗教は存在しない、
しかし、似たようなカルト集団は存在すると結論付けたいと思います。
なぜ両親は童磨を万世極楽教の教祖にしたのか?
最後に童磨の両親が彼を万世極楽教の教祖にした理由を深堀りします。
宗教団体を設立した理由について、両親は以下のように述べています。
この子の瞳の中には虹がある
白橡(しろつるばみ)の頭髪は無垢な証
この子は特別な子だ
きっと神の声が聞こえてるわ
(引用元:鬼滅の刃16巻142話173ページ)
この童磨の特徴は「アルビノ」だと推察できます。
メラニンの生合成に関わる遺伝情報の欠損により先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患がある個体
日本人から日本人に遺伝する情報であれば、通常そこに含まれるメラニン色素の量に応じて髪や角膜の色が黒くなります。
しかし、遺伝情報が欠損することによって、日本人離れした髪や角膜の色を持った子供が生まれることがごく稀にあります。
それが童磨というわけです。
瞳以外の容姿もアルビノに酷似しています。
瞳 | 虹色 |
肌 | 色白 |
髪の毛 | 白橡色 |
アルビノとして生まれてきた動物は希少価値が高いため、民間信仰の対象になりやすいということは事実です。
しかし、結局はただの遺伝情報の欠損なので、別に「特別な子」でも「神の声が聞こえてる」わけでもありません。
可哀想だったのでいつも話を合わせてあげてたなあ
神の声なんて一度も聞こえなかった
(引用元:鬼滅の刃16巻142話173ページ)
都合よく解釈する両親に
対して幼い頃から冷めた
眼差しで見ていました。
以上から「アルビノとして生まれてきただけの幼い子どもを御神体として祀った宗教が万世極楽教」ということがご理解頂けたと思います。
まとめ:
童磨と万世極楽教(ばんせいごくらくきょう)について以下を深堀り、考察してきました。
- 童磨が鬼になった理由
- 万世極楽教の宗教モデル
- 童磨が教祖とされた経緯
童磨はなぜ鬼になったの?
- 鬼化して人間を食べることが救済方法であると考えた
- 人間の感情を知りたかった
童磨は「信者の救済方法」をずっと模索しており、その最中に無惨さまと出会いました。
鬼になることで「喰らう=救済」を実行可能になり、「可哀想な人たちを幸せにしてあげる」という使命を果たすことができるようになった(と本人は思っている)のです。
同時に、最後のセリフから人間を喰らうことで「人間の感情を知りたい」と思っていたことが伺えます。
人間を喰えば、「いつか
感情というものが理解できる」
と思っていたのだと思います。
万世極楽教って何?モデルとなる宗教団体はあるの?
万世極楽教の元ネタ、モデルとなる宗教は存在しません。
しかし、似たようなカルト集団は実在しました。
また、時代背景から「万世極楽教=駆け込み寺」だったのではないかと推察できます。
なぜ童磨が教祖なの?
遺伝情報の欠損で「アルビノ」に生まれたためです。
特別な力が備わっているわけではありませんでしたが、「虹の瞳」、「白橡(しろつるばみ)の頭髪」などその希少価値の高さから民間信仰の対象となっていました。
結論:童磨が一番の被害者かもしれません
世間では、以下のように言われている童磨。
サイコパス
一番可哀想じゃない鬼
しかし、こうして人物像を紐解いてみると「もしかして童磨が一番の被害者なのでは?」と思えます。
幼少期から容姿を理由に教祖・御神体に祀り上げられ、見知らぬ大人が苦しみを懺悔する様子を見つめ、肉親の醜い争いを目にする…。
まともな神経で育つ方が
難しいと思います。
しかし、こうした童磨と万世極楽教の背景を頭に入れれば、ワンランク上の楽しみ方ができると思います。
なお、「公式ファンブック」によれば、万世極楽教において、童磨が鬼になって以降は明確に無惨さまを神として信仰しているようです。
【あわせて読みたい】鬼滅の刃アニメ2期はいつから?どこまで?遊郭編では宇髄天元が大活躍!
【あわせて読みたい】鬼滅の刃アニメ3期はいつから?原作のどこまで?【最終章・無限城編】
コメント